円空作観音菩薩像
- よみ
- えんくうさくかんのんぼさつぞう
- 指定・種別
- 市指定・彫刻
- 員数
- 1躯
- 法量
- 像高270cm
- 材質
- 木造(一木造) 欅材
- 時代
- 江戸時代 延宝2年(1674)頃
- 作者
- 円空
- 所蔵
- 徳永町 浄名寺
自然の木の量感や木目を生かしたいわゆる「立木仏」で、円空仏では荒子観音寺の仁王像に次ぐ巨像。円い顔に優しい微笑をたたえ、像全面に鉈彫りのノミ痕を残す。胸部や腹部にU字形、V字形の素朴な衣文線を刻んでいる。像左側面に円空独特の楷書によって銘「サ(観音種字)」「南海峯白馬寺」が彫り付けられる。寺伝では洞光和尚が夢告を受けて大浜湊(碧南市)に流れ着いた像を迎えて祀ったとされ、また同寺『仏堂明細脱編入願』には「明治2年伊勢国奥坂伝来」と記される。明治初めには廃仏毀釈が激しかった伊勢から、多くの仏像が船で運ばれて三河湾沿岸の浄土宗寺院に移されたが、本像もその一例であろう。全国を巡錫して12万体の仏像を彫ったとされる円空(1631~95)は、延宝2年(1674)夏に伊勢志摩地方を訪れて多くの造像を行なっており、本像もこの頃の作と思われる。
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