西尾の偉人(中島 董一郎)

ページ番号1007664  更新日 2022年11月25日

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中島董一郎(なかしま とういちろう)(1883年~1973年)

実業家:国産マヨネーズの産みの親

中島董一郎写真

西尾とのゆかり

幡豆郡今川村生まれ(現西尾市今川町)

主な功績

食品工業株式会社 (現 キユーピー株式会社)等を設立

 29歳のとき農商務省の海外実業練習生として渡欧・渡米し、 マヨネーズとマーマレードに出会う。 その美味しさと栄養価の高さに注目し日本に伝えるべく、大正8年(1919年)に食品工業株式会社 (現 キユーピー株式会社)を設立し、 大正14年(1925年)からはマヨネーズ製造を開始。 昭和7年(1932年)には株式会社旗道園(現 アヲハタ株式会社)を設立。 時流を捉えた新しい食スタイルを提案した。 事業の成功からお客様のご愛顧に感謝し、私財を投じて社会の進展に貢献したいという想いから中董奨学会を設立し、学生への給付事業を行った。また、旗影会を設立し、食分野の研究助成事業への社会貢献にも力を注いだ。

名言・考え

 中島氏の正直と誠実を愚直に守り続けるという仕事に対する考えは、今もなおキユーピー株式会社、アヲハタ株式会社の社是、社訓として受け継がれている。

道義を重んずる事

 ものごとを判断する時、何が正しいか、何が本当かという事を基準にして、何が得か、何が損かを判断基準にしないという事である。

(第一に心掛けなければならないのは、利益の追求よりもまず道義を重んずるという事である)

創意工夫に努める事

 もし公平でないと思われる事があれば道義を重んずる事に問題があったか、創意工夫に欠けていたからであって他人の責任にするのではなく、自分自身を省みて努力をしていけば、必ず公平な結果がでてくるはずである。

(道義を重んずる事を前提として、事業の発展には創意工夫が肝要である。利己的な人々を制して、創意工夫を凝らし志を行うことが大切である)

親を大切にする事

 わが子を思う親の気持ちをありがたく感じ、それに報いようとする気持ちが親孝行である。人の好意に報いる事のできる人の周りには、また好意をもって接してくれる人が集まり、その人は温かい人生を送る事ができる。そのような人が集まる会社は自然に発展するはずだ。

(親を大切にすると言うことは、普通に考えて居られるよりは遥に大事なことである。およそ人の世に立つ上において、最も心掛けなければならないのは、親に孝行を尽くすと言う事である。それはあなた方が世の中へ出て、段々と色々な経験を積まれると、自然と会得される事と思う。私もその意味が本当に判ったのは、四十歳を超えてからだった)

世の中は存外公平なものであると言う事

 ある時は正直者が馬鹿を見て、ずるい者が得をしたり、横着な人が仕合せであったりする様に見える場合が往々にあるが、永い目で見ると、やはり誠実な人、道義を重んずる人が認められると言うのが世の中である。何時でも必ずと言う訳にはいかないが、大体に於いて間違い無いと言うのが事実である。

(正直者は一時的には損をするように見えるが、長い目で見れば、道義を重んじ創意工夫に努めた者が報われる)

中島董一郎の座右の銘「守愚」

 自分への励ましや戒めのために日頃から心に留めておく言葉として、中島董一郎は「守愚(しゅぐ)」を掲げ貫いた。守愚とは「おのれの分をわきまえて、謙虚であって常に精進努力を怠らない」という意味。

(たとえそれがおろかなことであっても、自分の良心に恥じないことならあくまで守愚を貫いていく)

経営は「守愚」に徹し、商売の真髄は「誠実」を貫く

「本物の商売というものは、 10円のものを10円で売ってくることだ。相手を口車に乗せて11円に売ることでも、9円に売ることでもない。誠意を尽くして10円のものを10円で売ること。これが本当の商売である」

中島董一郎が設立した中董奨学会と旗影会

 これまでのお客様のご愛顧に感謝し、同時に幾分なりとも社会の進展に貢献したいと私財を投じ、昭和42年(1967年)、学生への奨学金の給付を事業とした財団法人キユーピー奨学会(現 公益財団法人中董奨学会)を設立、また、昭和48年(1973年)には、畜産、農産、食品工業等の分野の研究に関する助成事業を行う財団法人旗影会(現 一般財団法人旗影会)を設立した。

中島董一郎イラスト

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