心肺蘇生法
救急蘇生法の指針2015に準じ、当消防本部でも平成28年7月1日より心肺蘇生法の実施方法を変更します。
大きな変更点としては、(1)圧迫のテンポ、(2)圧迫の強さです。
下記に変更後の心肺蘇生法を提示しましたのでご確認ください。
倒れている人をみかけたら
1 反応の確認をする。
耳元で「大丈夫ですか」または「もしもし」と大声で呼びかけながら、肩を軽くたたき、反応があるかないかを見ます。
ポイント
呼びかけなどに対して目を開けるか、なんらかの返答または目的のある仕草がなければ「反応なし」と判断します。
反応がある場合
反応があれば傷病者の訴えを聞き、楽な姿勢をとらせ必要な応急手当を行います。
反応がない場合
大声で助けを求め、119番通報とAEDの手配、協力者を集める。
2 反応(意識)がなければ呼吸の確認をする。(10秒以内)
胸と腹部の動き(呼吸をするたびに上がったり下がったりする)をみます。胸と腹部の動きが普段どおりでない場合は、心停止とみなしただちに胸骨圧迫に進みます。
反応はないが普段どおりの呼吸をしている場合
気道確保を続けて救急隊の到着を待ちます。嘔吐物等による窒息の危険がある時は、下あごを前に出し、上側の手の甲に傷病者の顔をのせる。さらに、上側のひざを約90度曲げて、傷病者が後ろに倒れないようにします。
3 ただちに胸骨圧迫を開始する。
胸の真ん中(胸骨の下半分)を重ねた手で傷病者の胸が約5cm沈むように強く圧迫し続けるように行います。
圧迫のテンポは1分間に100から120回のペースで30回です。胸骨圧迫は可能な限り中断せずに、絶え間なく行います。
4 人工呼吸を行う。
胸骨圧迫を30回続けたら、気道確保をして、人工呼吸を2回行ないます。片手で傷病者の額を押さえながら、もう一方の手の指先を傷病者のあごの先端、骨のある硬い部分に当てて持ち上げ気道を確保します。気道を確保した状態で、頭を押さえていた手で鼻をつまみます。そして自分の口を大きく開け、相手の口を覆います。空気が漏れないように、1秒かけて2回吹き込みます。吹き込む量は相手の胸が軽くふくらむ程度です。
次の場合には人工呼吸を省略し、胸骨圧迫を行います。
- 感染防護具が無いため、人工呼吸をためらう場合
- 相手の口に出血や吐いたものがある場合
5 胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせを絶え間なく続ける。
胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ(30回と2回のサイクル)を救急隊に引き継ぐまでくり返します。なお、以下の場合は心肺蘇生を中止します。
- 心肺蘇生法を続けているうちに傷病者がうめき声を出したり、普段どおりの息をし始めた場合。ただし、気道確保が必要になるかもしれないので、慎重に傷病者を観察して下さい。
- 救急隊に心肺蘇生法を引き継いだ時。
6 AEDが到着したら
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