応急手当のうそ?ほんと!
応急手当のことでうそのような、本当のような疑問に思っていることを問題にしてみました。
問題1 鼻血は上を向いていると止まる?
回答1
止まりません。血液が喉に流れていくだけです。
正しい方法
座った姿勢で血液が喉の奥に流れ込まないようにあごを引き、顔をやや下向きにします。親指と人指し指で鼻の下の方をつまみ、出血している部位を圧迫します。しっかりと3分以上続けて押さえるのがこつです。口の中に血液が流れ出てくるようなら、飲み込んでしまうと気持ち悪くなる恐れがあるので吐き出してください。鼻を濡れタオルで冷やしながら押さえると、毛細血管が収縮して、出血が止まりやすくなります。
間違った方法
ティッシュペーパーを鼻に詰めると、抜く時の刺激で再出血をすることもあります。あまりお勧めしません。
まねしてはいけない救急隊員絶句のエピソード
救急現場で、『後ろ髪を抜くと鼻血が止まる』と聞いたからと、子どもの後ろ髪を拳の大きさほど手で抜いた母親がいました。
問題2 子どもがひきつけを起こした時は舌をかまないように口の中に物を入れると良い?
回答2
いけません。間違っても自分の舌をかむことはありません。口の中に物を入れないでください。
正しい方法
そっと体を横にして衣服を緩めます。周囲の物でけがしないように危険なものを取り除き、様子を見てください。
間違った方法
口の中に割り箸やタオルなどを入れる方が見受けられます。割り箸を入れると口の中を傷つけることがあります。また、タオルを入れると呼吸困難のため窒息させてしまうことがあります。
まねしてはいけない救急隊員絶句のエピソード
救急現場で、ひきつけた子どもの口からパンツが3枚も出てきたことがありました。あなたの口の中にパンツが3枚も入りますか。
問題3 ハチに刺されたらおしっこをかけると治る?
回答3
治りません。医学的にもなんら効果がなく、傷口を不潔にするだけです。
正しい方法
冷やして病院で診察してください。もし、息苦しくなったらアナフィラキシーショックです。すぐに119番通報してください。
問題4 切断してしまった指は氷浸けしてよいか?
回答4
氷浸けにしないでください。指や手を切断してしまった時に再接着のことを考え、氷浸けにされる方が見受けられますが、決して氷浸けにしないでください。凍った時に組織が壊され、再接着が難しくなります。
正しい方法
簡単に取れるごみや汚れを素早く取り、そのまま清潔なビニール袋に入れます。この時にガーゼやハンカチで包むと体液が吸われてしまうため逆効果です。その袋を水もしくは2個から3個の氷を入れた氷水のビニール袋に入れて病院に向かってください。ビニール袋を2枚使い切断した指が直接水に触れないことがポイントです。
問題5 倒れている人は動かしてはいけない?
回答5
動かしてもよい。「救急車が来るまで触ってはいけないと思って」と言われますが、これは大きな間違いです。
正しい方法
安全を確保し危険な場所からは避難させ、仰向けにし、意識・呼吸の有無を確認しましょう。その後にその傷病者に必要な手当をしてください。救急車を要請してから現場に着くまでの時間は、西尾市では約7分です。全国平均は8分となっています。何の手当もされていないと、救急車が到着するまでの空白の時間でその方の一生に取り返しの付かないことになる場合があります。防ぐことができた死・防ぐことができた後遺症をなくすため、正しい応急手当を身に付けましょう。
西尾市消防本部では各種の応急手当講習会を実施しています。救急車が来るまでの空白の時間に救いの手をさしのべることのできるのは、その場に居合わせたあなたしかいません。
このページに関するお問い合わせ
西尾市消防本部 消防署
〒445-0872 西尾市矢曽根町赤地23番地1
- 電話
-
- 0563-56-2127
- ファクス
- 0563-53-8135