【概要】西尾市のPFI事業の見直し
西尾市の「公共施設再配置」の取り組みである「PFI事業」の内容と「PFI事業見直し」の経緯の概要です。(令和3年4月末時点)
公共施設再配置とは
平成23年4月に西尾市と幡豆郡3町が合併したことで、各市町が保有していた公共施設が集約されて、機能が重複する施設を多く抱えることになりました。そこで西尾市は、施設の維持費や修繕費、管理する人件費を減らすために、公共施設の数を減らしたり、保守や点検の方法を工夫したりする「公共施設再配置」に取り組むことを考えました。その公共施設再配置を進めるために、民間の資金や経営能力・技術力を活用する「PFI」という方法を採用することにしました。
※PFI=プライベート・ファイナンス・イニシアティブ
参考
なぜ「PFI」を採用したのか
民間の資金や経営能力・技術力を活用することで、財政負担を減らし、行政だけではできない発想で優れた公共サービスを提供できると判断したためです。
西尾市独自のPFIを採用
これまでのPFIは資金力・金融機関からの融資の受けやすさ、豊富な経験から、大手の建設会社が事業者の中心となることが一般的でしたが、西尾市のPFIは「大手の建設会社ではなく、地域事情に詳しい地元企業を事業の主体とする」という工夫を加えた「西尾市方式PFI事業」という独自の方法を採用しました。市が建物を建設会社に直接発注するのではなく、実際に運営を行う事業者が自分たちが運営をしやすい建物を建設会社に発注することで、その後の運営が円滑に行われることを期待したためです。
「株式会社エリアプラン西尾」と契約を結ぶ
平成28年6月に、このPFI事業を行うために設立された会社(SPC=特別目的会社)である「株式会社エリアプラン西尾」と以下の内容で契約を結びました。
- 契約金額
- 約198億円(税抜)
- 契約期間
- 平成28年6月27日から平成58年3月31日まで(約30年)
- 事業内容
-
- 5施設の新設(建て替え)
- 12施設の改修と運営
- 14施設の解体
- 160施設の保守と点検
事業の見直しを開始
平成29年7月に「西尾市方式PFI事業の見直し」を公約に掲げた中村市長が就任しました。中村市長は所信表明で「西尾市方式PFI事業については、いったん凍結し、市民の声を聞きながら、全面的に見直していきたいと考えています。」と宣言し、平成29年10月に一部を除いた工事の中止をエリアプラン西尾に通知しました。また、意見交換会や18歳以上の市民3,000人を対象にしたアンケートで市民の声を聞きながら、平成30年3月に「西尾市方式PFI事業 検証報告書・見直し方針」を公表しました。
参考
エリアプラン西尾との協議
「一色町体育館の改修」など見直しの対象外となった事業の再開を市とエリアプラン西尾が令和2年7月に合意しました。また、「きら市民交流センター(仮称)アリーナ棟の新設」などの見直しの対象となった事業は、見直しの後の内容で実施するように協議を続けています。
市に対する訴訟
エリアプラン西尾や関係企業が事業の中止によって増えた費用や見直しに伴う損害賠償の支払いを市に求めて訴訟を起こしました。また、事業内容に疑問を持つ市民からの訴訟も起きています。
見直し協議に時間がかかる理由
契約書に解除条項がないことに加え、市とSPCとの間で条項の解釈に相違があり、議論が平行線をたどっています。また、今回の契約は設計から建設、管理、運営までの包括契約であるため、事業の内容を変更することでその後の全てに影響が及びます。これらのことが協議に時間がかかっている要因です。
西尾市PFI事業の詳しい経過
PFI事業の実施について
PFI事業の見直しの動きについて
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