産業廃棄物(産廃)処分場問題の概要

ページ番号1001926  更新日 2023年2月6日

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西尾市が抱える産廃処分場問題とは

西尾市一色町生田地区には、産業廃棄物最終処分場(産廃処分場)に関わる2つの問題があります。

  • 民間事業者(A)が産廃処分場を設置し、廃棄物の埋め立てを行った後、排水処理などを行わずに「放置された最終処分場跡地」の問題と、放置された最終処分場跡地を取り囲む区域で、民間事業者(B)が計画している「新たな産廃処分場建設」の問題です。

いずれも、地域住民だけではなく、市全体で考えなくてはならない重要な問題です。

「放置された最終処分場跡地」問題

過去の経緯

  • 明治26年頃 海を埋め立てて土地開発が行われた。その後、塩田、養魚、養鰻池として利用
  • 昭和59年 事業者(A)が、県への届出を経て産廃処分場(管理型)を設置(第1工区、第2工区、処理品目は鉱さい)
  • 平成6年 事業者(A)が、県の許可を経て産廃処分場(管理型)を増設(第3工区、処理品目は燃え殻、汚泥、鉱さい等11品目)
  • 平成13年頃 事業者(A)は、廃棄物の受け入れを終了
  • 平成15年 事業者(A)が排水処理施設の運転を停止し、以降、処分場を放置。事業者(A)は産廃処分場の維持管理に問題があり、県から再三に渡り改善勧告などの行政指導を受けていた
  • 平成18年 県が、最終処分場の許可を取り消し。事業者(A)は、産廃処分場の内部に溜まる汚水の排水処理や十分な覆土を行わず、放置(※取り消しにより、平成18年当時の法律では、維持管理の義務がなくなった)
  • 平成26年 事業者(A)は解散

施設の概要

事業主体
有限会社三共資源工業(安城市) ※平成26年解散
全体面積
約15ヘクタール
事業内容

産業廃棄物最終処分場及び一般廃棄物

埋立容量
約67万4,000立方メートル
埋立品目
第1、2工区:鉱さい
第3工区:燃え殻、汚泥、廃プラスチック類(自動車破砕物を含む)、紙くず、木くず、繊維くず、金属くず(自動車破砕物を含む)、ガラスくず・コンクリートくずおよび陶磁器くず(自動車破砕物を含む)、鉱さい、がれき類、ダスト類
施設構造
管理型

産業廃棄物の最終処分場は、「安定型」、「管理型」、「遮断型」に分けられています。一色町生田地区の跡地は、「管理型」の最終処分場。遮水シートにより地下水と廃棄物が接触しないように施工され、処分場の内部に溜まった汚水は、排水処理施設で処理された後、排水する構造になっています。

市の対応

市では、平成26年に「一色地区産廃跡地問題地域会議」を設置し、跡地問題について検討をしてきました。

※一色地区産廃跡地問題地域会議については下記のページをご覧ください。

環境調査

県と市では、周辺の生活環境への影響を監視するため、次のような調査を行っています。

  1. 周辺水路の水質調査(県、市)
  2. 周辺水路の底質土壌調査(市)
  3. 跡地地表面のガス調査(市)
  4. 周辺井戸の水質調査(県、市)
  5. 跡地周辺海水調査(県、市)

周辺の生活環境保全上の影響は確認されていません。

「新たな産廃処分場建設」問題

市に提案された建設計画の概要

平成25年7月に民間事業者(B)から市に対して、新たな産廃処分場の建設計画(概要)が示されました。

事業概要は、放置された最終処分場の跡地(一色町生田竹生新田地内)を含む約53ヘクタールの土地で、新たな産業廃棄物最終処分場を建設する計画です。埋立容量は、約1,000万立方メートル(バンテリンドームナゴヤ約6個分)とされており、日本最大級の規模といわれています。

事業主体
三重県に本社のある事業者
計画面積
約53ヘクタール
事業内容
産業廃棄物最終処分場、中間処理施設
埋立容量
最大1,000万立方メートル
埋立品目
燃え殻、汚泥、廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、金属くず、ダスト類、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類、鉱さい、第13号廃棄物、廃油 など
施設構造
管理型
埋立期間
40年~50年
受入計画
年間30万トン(日平均1,250トン)

新たな産廃処分場建設による懸念

計画地は、

 一色中学校に隣接(約150メートル)・・・子供たちの教育環境や登下校の交通安全の心配

 三河湾に隣接・・・あさりや海苔などの地場産業の風評被害の心配

 南海トラフ地震・・・県発表の被害想定では、最大震度6強、液状化のリスクが極めて高い地域

他市の例では、新たに産廃処分場が許可されると、その近くに同様の施設がいくつも設置される傾向が見られ、将来、産廃処分場が乱立してしまう事が懸念されます。

 

市の対応

市では、環境影響評価や三河湾環境、地盤工学、経済学等を専門とする有識者7名を委員として、平成29年8月に「西尾市産廃処理施設建設計画影響調査研究会(影響調査研究会)」を設置し、各委員の専門的な見地から、一色町生田竹生新田地内において計画されている新たな産廃処分場の建設による周辺地域への影響を調査・研究し、計画地が産廃処分場建設地として適しているかどうかについて検討をしてきました。

※西尾市産廃処理施設建設計画影響調査研究会については、下記のページをご覧ください。

愛知県への要望

市では、産業廃棄物処理施設の設置を許可する愛知県知事に、次のとおり要望書を提出しています。

平成29年5月 産廃処分場の建設地に適さないとして、新たな産廃処分場の建設に許可を与えないことを求める要望書を提出

平成30年5月 影響調査研究会からの結果報告を受けて、産廃処分場を許可しないことを求める要望書を提出

※産業廃棄物処分場問題出前説明会を希望される方は、下記のページをご覧ください。

写真:西尾市一色町生田竹生新田全体図

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このページに関するお問い合わせ

環境部 環境保全課
〒444-0531 西尾市吉良町岡山大岩山65番地

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