施設案内 尾崎士郎記念館

ページ番号1004045  更新日 2022年8月22日

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写真:尾崎士郎

概要

長編小説『人生劇場』で一世を風靡した尾崎士郎(おざきしろう)は明治31年に愛知県幡豆郡横須賀町(現西尾市吉良町)に生まれた作家です。当館は、「士郎さん」として地元で親しまれている尾崎士郎の事績をしのび、平成14年に開館した記念館です。

展示品はほとんどが士郎さんのご遺族である尾崎清子氏、俵士氏親子をはじめ周辺の皆さんから寄贈されたものばかりです。これらの遺品は細かいものまで含めると4,000点以上になります。なかでも逸品は、昭和8年3月から旧都新聞(東京新聞)に連載された『人生劇場 青春篇』の挿絵の原画です。画家は中川一政翁で、その絵は「噛みしめればしめるほど味が出る素朴な画風」と評されるように、絶妙なものがあります。

ほかにも、士郎さんの直筆原稿、書簡、著書、学校資料、人生劇場映画資料、芝居等の台本、扁額、愛用品等の遺品を順次公開します。

※本来は尾崎士郎の「崎」のつくりの上は「大」ではなく「立」ですが、文字化けを避けるために「崎」で表しています。

所在地
西尾市吉良町荻原大道通18-1 吉良図書館となり
電話

0563-32-4646

  • 団体見学のご予約は上記へお電話ください。
  • 施設内の解説をご希望の方は、観光ボランティアガイド「吉良あないびとの会」へお問い合わせください。
入館料

高校生以上 1人300円(中学生以下は無料)
団体割引(20人以上) 1人250円
※旧糟谷邸、尾崎士郎記念館、書斎とを併せた金額です。

開館時間
午前9時から午後5時まで
休館日
月曜日(祝日・休日の場合は開館)、年末年始(12月29日から1月3日)
交通アクセス

名鉄西尾線吉良吉田駅下車 徒歩20分

東名岡崎インターまたは音羽蒲郡インターから 車で約40分
※吉良図書館の駐車場をご利用ください。

写真1:記念館

写真2
『人生劇場 残侠篇』函原画 中川一政画

ただいまの企画展

少年時代の尾﨑士郎

今回の企画展では、後に一世を風靡する作家となる尾﨑士郎の少年時代を紹介します。

尾﨑士郎は、明治31年(1898)に幡豆郡横須賀町(現西尾市吉良町上横須賀)の辰巳屋という商家の三男として生まれました。当時、自宅に横須賀郵便局が開設され、父嘉三郎が局長を務めていました。

幼少時代の士郎は、学校で先生に叱られるとすぐ家に逃げ帰ってしまう気弱な子どもであった一方で、5つ年長の甥とけんかになって負けじと食ってかかる魂のつよい面ももっていました。小学校の高学年になると文学好きだった長兄の影響で夏目漱石の『坊ちゃん』『吾輩は猫である』などを読むようになり、幼くして文学者になる志を抱くようになります。

小学校を卒業すると、西三河で唯一の中学校であった県立第二中学校(現岡崎高校)に入学しました。入学当初は、特に目立った生徒ではなく、1年次に数学と体操の成績不振から進級できず留年し、卒業までに6年間を要しました。その後、奮起して成績をもち直すとともに、3年生のころからは新聞『新愛知』や雑誌『世界之日本』『雄弁』などに投稿を繰り返し、教育論や政治論が相次いで掲載されます。また、幼いころからのドモリを克服すべく、乙川河原で練習を重ねて校内弁論大会に出場するなど、校内のオピニオンリーダー的な存在になっていました。中学卒業後は、雑誌の投稿通じて知遇を得た永井柳太郎教授を頼って早稲田大学を志しました。

写真3
弁論大会で熱弁をふるい尾﨑士郎

これまでの企画展

  • 第29回「三河出身の作家との交流」
  • 第28回「晩年の尾﨑士郎」
  • 第27回「伊東在住時代の尾崎士郎」
  • 第26回「尾崎士郎と戦争」
  • 第25回「尾崎士郎と早稲田大学」
  • 第23回「『空想部落』と馬込文士村」
  • 第21回「新収蔵品展2 『人生劇場 愛欲篇』挿絵原画を中心に」

お知らせ

尾崎士郎没50周年を記念して、「尾崎士郎賞」を創設しました。

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このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局 文化財課
〒445-0847 西尾市亀沢町480番地

電話
  • 文化財:0563-56-2459
  • 市史編さん:0563-56-8711
  • 庶務:0563-56-6660
ファクス
0563-56-2787

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