尾崎士郎記念館
尾崎士郎記念館
長編小説『人生劇場』で一世を風靡した尾崎士郎(おざきしろう)は明治31年に愛知県幡豆郡横須賀町(現西尾市吉良町)に生まれた作家です。当館は、「士郎さん」として地元で親しまれている尾崎士郎の事績をしのび、平成14年に開館した記念館です。
展示品はほとんどが士郎さんのご遺族である尾崎清子氏、俵士氏親子をはじめ周辺の皆さんから寄贈されたものばかりです。これらの遺品は細かいものまで含めると4,000点以上になります。なかでも逸品は、昭和8年3月から旧都新聞(東京新聞)に連載された『人生劇場 青春篇』の挿絵の原画です。画家は中川一政翁で、その絵は「噛みしめればしめるほど味が出る素朴な画風」と評されるように、絶妙なものがあります。
ほかにも、士郎さんの直筆原稿、書簡、著書、学校資料、人生劇場映画資料、芝居等の台本、扁額、愛用品等の遺品を順次公開します。
※本来は尾崎士郎の「崎」のつくりの上は「大」ではなく「立」ですが、文字化けを避けるために「崎」で表しています。
『人生劇場 残侠篇』函原画 中川一政画
ただいまの企画展
「晩年の尾崎士郎 -昭和30年代 東京転居から没年までー」
今回の企画展では、昭和29年に東京都大田区山王に自宅を構えた後、 昭和39年に没するまでの晩年の10年間を紹介します。
戦時中、伊豆の伊東に疎開した士郎は、戦後も伊東暮しを続けていましたが、56歳の時に、若いころから慣れ親しんだ大森山王に自宅を新築しました。借家暮しの長かった士郎でしたが、新居は約200坪の敷地があり、庭園に面して書斎、座敷を別棟で設けた人気作家にふさわしい邸宅でした。
昭和30年代、『人生劇場』は青春小説として広く若者に愛読されるとともに、毎年のように著作が映画化されるなど、文壇の大御所として不動の地位を築いていました。文芸誌や新聞に連載を掛け持ちし人気作家として活躍する傍ら、横綱審議会委員や政府の各種審議会委員を務めるなど充実した日々を送っていました。
昭和36年6月、大腸がんが見つかり手術を受けていったんは復調したものの、昭和38年秋にがんが再発し、翌39年2月19日に66歳で逝去しました。
展示の様子
これまでの企画展
第27回「伊東在住時代の尾崎士郎」
第26回「尾崎士郎と戦争」
第25回「尾崎士郎と早稲田大学」
第24回「尾崎士郎記念館名品展」.pdf [2049KB pdfファイル]
第23回「『空想部落』と馬込文士村」
第22回「政治青年から文学者への道」.pdf [737KB pdfファイル]
第21回「新収蔵品展2 -『人生劇場 愛欲篇』挿絵原画を中心にー」
第20回「新収蔵品展」.pdf [1871KB pdfファイル]
第19回「士郎と郷土三河」.pdf [1204KB pdfファイル]
第18回「士郎作品と中川一政の挿絵・装丁の世界」 [1812KB pdfファイル]
第17回「昭和39年2月19日逝去 追悼 尾﨑士郎」 [419KB pdfファイル]
第16回「尾崎士郎と酒」 [333KB pdfファイル]
第15回「生家辰巳屋と三等郵便局 -小説に描かれた横須賀村- 」 [481KB pdfファイル]
第14回「人生劇場 -青春篇- 」 [1364KB pdfファイル]
第13回「空想部落 -馬込文士村- 」 [92KB pdfファイル]
第12回「士郎さんの所蔵品」 [807KB pdfファイル]
第11回「関ヶ原と士郎さんの好きな武将」 [1444KB pdfファイル]
第10回「人生劇場 -義理と人情- 」 [121KB pdfファイル]
第8回「飄々録 -士郎回想- 」 [460KB pdfファイル]
お知らせ
尾崎士郎没50周年を記念して、「尾崎士郎賞」を創設しました。
ご利用案内
開館時間
午前9時から午後5時まで
休館日
月曜日(祝日・休日の場合は開館)、年末年始(12月29日から1月3日)
入館料
高校生以上 1人300円(中学生以下は無料)
団体割引(20人以上) 1人250円
※旧糟谷邸、尾崎士郎記念館、書斎とを併せた金額です。
住所
西尾市吉良町荻原大道通18-1 吉良図書館となり
交通
名鉄西尾線吉良吉田駅下車 徒歩20分
東名岡崎インターまたは音羽蒲郡インターから 車で約40分
*吉良図書館の駐車場をご利用ください。
アクセスマップ(別ウインドウで開きます)
電話
0563-32-4646
*団体見学のご予約はこちらへお電話ください。
*施設内の解説をご希望の方は、観光ボランティアガイド「吉良あないびとの会」へお問い合わせください。
