肖影堂と墓所写真長圓寺(ちょうえんじ)は、江戸時代初めに京都所司代として活躍した板倉勝重とその一族の菩提寺として、寛永7年(1630)に創建されました。お盆の「かぎ万灯」や桜の名所として知られる万灯山麓にある閑静な禅刹です。

家康によって慶長5年(1600)に京都所司代に任ぜられた勝重は、いまだ豊臣方や朝廷、寺院などの勢力の強い京を堅実に治め、幕府による支配体制を確立しました。勝重は19年、長子の重宗は34年にわたって所司代を務め、ともに名所司代と讃えられました。また庶民からは名奉行としても親しまれ、本阿弥光悦、安楽庵策伝、石川丈山、松花堂昭乗、松永貞徳ら、多くの京の文化人、山門知識人らと身分や立場を越えた親交を結び、スポンサー的役割も果たしました。

長圓寺境内には、寛永7年(1630)に建てられた山門(市文)、勝重の霊廟である肖影堂(県文)や板倉6家の代々の当主と夫人の墓塔が林立する墓所、文化13年(1816)に永平寺の大工棟梁によって再建された本堂があります。また、本阿弥光悦筆の銘のある手水鉢(市文)、石川丈山筆の扁額「肖影堂」など、京の文化人たちの作品も見ることができます。

墓所参道と光悦筆手水鉢ほかにも、東山北野遊楽図屏風(県文)、板倉勝重坐像(県文)、板倉勝重肖像(県文)、石川丈山漢詩集『覆醤集』(市文)、『正法眼蔵随聞記』(県文)など、多くの文化財を所蔵しています(これらは非公開です)。

また、三河七福神の布袋尊(子安布袋尊)の霊場としても信仰を集め、多くの善男善女が訪れます。

 


所在  西尾市貝吹町入

宗派  曹洞宗

交通  西尾駅より名鉄東部交通バス「貝吹」下車 徒歩10分

      または西尾駅よりタクシー15分  地図